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Post-CC OSCE対策は? 合格のためのポイントと勉強方法

目次

医学部生の中には、Post-CC OSCEを来年度に控え、焦りを覚えている人も多いのではないでしょうか。Post-CC OSCEは、大学を卒業するために必須となる試験です。確実に合格するためには、今のうちに重要事項について対策しておく必要があります。この記事では、医学生が知っておきたいPost-CC OSCEの知識をご紹介します。

Post-CC OSCEとは?

Post-CC OSCEとは、いったいどのような試験なのでしょうか。まず知っておくべき基本的な概要を押さえておきましょう。

Post-CC OSCEの概要

Post-CC OSCEとは、臨床実習を終わらせた6年生が受けなければならない実技試験です。Post-CCとは、Post Clinical Clerkship Objective Structured Clinical Examinationの略となり臨床実習後の客観的臨床能力試験のことを指します。臨床研修をスタートできる能力が学生に備わっているかを確認するために、2020年から導入されました。この試験に合格できなければ、大学を卒業することはできません。

Post-CC OSCEは共用試験の一種であり、CATO(公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構)が提供する共通問題と、各大学が出題する独自問題から構成されます。

試験内容の特徴は、シミュレーションを活用することです。これについてはPre-CC OSCEと変わりません。実際の業務に近い内容を出題することで、どの学生にも公平な試験を実施することが可能になります。

OSCEについては、以下でも詳しく解説しています。

http://medie.site/3865

4年生で受けるPre-CC OSCEとの違い

6年生で受験するPost-CC OSCEは、4年生で受けるPre-CC OSCEとどのような違いがあるのでしょうか。

最も大きな違いは、難易度の高さです。Post-CC OSCEは、Pre-CC OSCEよりも実践的な問題が増加します。医者として患者を診察するために必要な臨床能力が、習得できているかどうかを確認するためです。したがって、より綿密に事前の勉強や準備が必要不可欠となるでしょう。

Pre-CC OSCEは、問診や身体診察を形式通りに進められたら無事に合格できます。しかし、Post-CC OSCEは、限られた時間内で35症候分の問診を行わなければなりません。また、身体診察を実施する際も、診察項目を絞る必要があります。評価者への報告を完了するために、報告の練習を積まなければならないところも、Pre-CC OSCEとの相違点でしょう。つまりPost-CC OSCEは、Pre-CC OSCEと比較すると、より難しく、より実践的な試験だということです。

Post-CC OSCEの時期はいつ?

Post-CC OSCEの実施時期は、6年生の7月~11月であることがほとんどですが、学校によって異なります。卒業できるかどうかが決まる重要な試験なので、日時を逆算したうえで準備を進めなければなりません。早いうちに時期を確認して、迅速な行動を心がけましょう。

試験内容は大学によって異なる?

Post-CC OSCEの試験内容は、CATOが決めた共通問題と各大学が設定する独自問題があります。独自問題は学校によって内容が異なり、心肺蘇生、採血、縫合といった実技的な課題が与えられることも少なくありません。もちろん、共通問題と似た問題が課されることもあります。
また、社会情勢によっては、問題数を減少させたり、試験自体を中止したりすることもあります。新型コロナウイルスが蔓延した2020~21年度は、大学によって試験内容が大幅に変わりました。いずれにせよ、試験内容は学校によって変わるため、細やかな確認が必須です。

Post-CC OSCE合格に向けて押さえたいポイント

Post-CC OSCEに問題なく合格し、大学を卒業するためには、いくつかのポイントに気をつける必要があります。

試験の構成や流れを把握する

Post-CC OSCEに合格するためには、まず試験の構成をしっかりと頭に入れることが求められます。基本的な流れを把握していなければ、当日に焦って失敗してしまうおそれがあるからです。Post-CC OSCEの共通問題における試験構成は、以下の通りです。

  1. 評価者への自己紹介
  2. 問診・身体診察(12分以内)
  3. 評価者への報告(4分以内)

まず評価者である上級医に、受験番号と名前を言います。その後、アナウンスが聞こえたら、それが問診と身体診察を開始する合図です。ここで注意するべきポイントは、12分以内に問診・身体診察を終わらせることです。目安として、問診と身体診察をそれぞれ6分以内に完了できるように、タイマーを使いながら試験時間を意識することが必要です。

終了のアナウンスが流れたあとは、評価者への報告を4分以内に実施します。最初の1分間で要点の整理を行い、残りの3分間で報告を行うといいでしょう。試験を受ける部屋(ステーション)を複数巡回し、この流れを繰り返していきます。

共通問題で出題される内容を重視する

確実にPost-CC OSCEの合格を目指すには、じっくりと試験対策が可能な共通問題の内容を重視することが大切です。Pre-CC OSCEのように、形式通りに行えば合格できる試験ではないため、しっかりと重要事項を勉強する必要があります
合格のためにカギとなってくるのは、問診・身体診察の時間配分です。制限時間が細かく決まっているため、気になる内容を全部質問したり、診察したりするような余裕はありません。質問と診察項目を取捨選択して、最低限の内容で答えを求める必要があります。あと一歩のところで不合格にならないように、時間に関する準備は万全に行っておきましょう。

守秘義務に抵触する行動には注意する

Post-CC OSCEを受験する際は、守秘義務に抵触する行動を行わないように注意してください。試験そのものに厳しい守秘義務が課せられているからです。違反した学生は不合格になったうえで、懲罰が科せられる可能性もあります。

守秘義務に抵触する行動とは、試験の内容を友人や後輩といった第三者に伝えたり、課題の詳細を再現したりすることが挙げられます。「このくらいだったらバレないだろう」と思わず、試験で得た情報は外部に漏洩させないようにしてください。なお、不合格になった場合でも、フィードバックが行われない理由は、この守秘義務に抵触してしまうことが理由です。違反行動によって、せっかくのチャンスを無駄にしないようにしましょう。

MediE医師講師 凛子 先生のワンポイントアドバイス

Post-CC OSCEにおいて、問診・身体診察をする医療面接が肝になります。態度や言葉遣いなどといったさまざまな観点の中でも、面接を通していかに患者の症状から疾患が思い浮かぶかが重要なポイントです。勉強時には症状と疾患を結びつけて理解するようにしましょう。

Post-CC OSCEのおすすめの勉強方法は?

Post-CC OSCEの勉強を進めるうえで、おすすめの方法とは何でしょうか。しっかりと結果を出すためには、自分に合った勉強方法を見つけることが大切です。

参考書や対策テキストを利用する

やはり、参考書や対策テキストを使って勉強を進めることは重要でしょう。体系的にまとめられたテキストを使えば、どのような内容を学べばいいのかわかりやすいからです。テキストを購入し、知識を深めつつ、課題を繰り返し練習しながら実践的な勉強を重ねていくことが、Post-CC OSCE合格への近道です。

 

Post-CC OSCE対策におすすめのテキストは、MEDIC MEDIA社の『診察と手技がみえるです。

なお、テキストで知識を身につけた後は、友人と一緒にロールプレイ方式でシミュレーションを繰り返すと効果的です。何度もロールプレイを行うことで、必要な情報が頭に入りやすくなります。問題や出題方式を変えながら、とにかく回数を重ねることを心がけてみてください。

ブログの体験記を参考にする

より実践的な対策方法によって準備しておきたいなら、先輩たちのブログを参考にするのもおすすめです。インターネットで検索してみると、実際にPost-CC OSCEを受験した先輩が、ブログに投稿している体験記などが読めます。Post-CC OSCEの勉強方法は、多種多様です。いろいろな人の勉強方法を調べることで、自分にぴったりの方法を探せる可能性があります。

また、「むやみに診察を行うのではなく、疾患を予想しやすい診察を心がける」など、当日の試験に活かせるテクニックが読めることもあります。そして、体験記を多数読んでおくと、試験の雰囲気をイメージしやすくなり、受験対策のモチベーションもアップするでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

MediE医師講師 凛子 先生のワンポイントアドバイス

Post-CC OSCE対策として、鑑別!1st impression」というアプリがおすすめです。症状と疾患が一覧になっていて、たとえば「頭痛」でどんな疾患が考えられるかが簡単に分かります。私の時にはなかったアプリですが、あったら絶対に使っていました。
またMediEでは、予備校で行っている練習用のPost CC OSCEシートを公開しています。OSCE対策に、どんどん活用してください。

詳しくは下記をご覧ください。

http://medie.site/2610/

当日はどんな服装で試験に挑む?

Post-CC OSCEを控えた学生の多くが疑問に感じるのが、当日の服装です。

試験当日は、白衣を忘れずに着用してください。白衣の下に着る衣服はとくに決まりはありませんが、スーツやブラウスなどのフォーマルな服装だと安心です。ただし、大学によって細かな規則や指定が決まっていることもあります。事前に、学校の規定内容を確認するようにしましょう。

まとめ

Post-CC OSCEは、医学生が大学を卒業するために必要な試験です。共通問題と独自問題によって構成されています。合格するためには、前もって念入りに受験対策を行うことが求められるでしょう。

効率よく勉強を進めたいなら、個別指導塾の「MediE」がおすすめです。学生一人ひとりに合わせたカリキュラムに沿って、医学部の勉強を親身になってサポートしてくれます。オンラインと通塾から選べるところもポイントです。早く結果を出したい人は、ぜひ気軽にお問い合わせください。

なお、さらに詳しい情報が知りたい人は、こちらの動画も参考にしてみてください。
【医学生】OSCE(オスキー)対策【前編】
【医学生】OSCE(オスキー)対策【後編】

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